蕎麦とラーメン食べ歩き と読書のブログ

蕎麦とラーメンの食べ歩きと読書のブログです。蕎麦は、結構詳しいので、蕎麦の評価は信用出来ると思います。ラーメンは、素人です。読書傾向は偏りがちです。読書系の記事以外は酔っ払いながら書いてますので、失礼がありましたら、すみません。

カテゴリ:読書関係 > 作家(は行)

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いくつになっても江戸の粋

細谷正充/編「いくつになっても 江戸の粋」です。老人をテーマにした時代小説アンソロジーです。帯の「江戸のお年寄りは、すごい」という帯に惹かれまして購入しました。ハードルを高めに設定しまして、かなり期待して読んだのですが、期待値には届かなったです。僕の勘違いだったのですが、浅田次郎の名前もあった事から、昭和初期の浅田次郎の祖母のような「江戸っ子」を題材にした物語だと思って購入してしまいました。(時代小説アンソロジーと表記されてますが、それは頭に入ってこなかったです)しかし、作品自体は十分に楽しめるものでした。700円(税別)ですし、お得感もあります。内容紹介です。

現代よりだいぶ早くに隠居し、余生を生きた江戸の人々。悠々と生きる者、ひと癖ある知恵者、嫌われ者、虐げられた者。己の場で、江戸のお年寄りたちが魅せる命と心の輝き。そして次の世代に伝えてゆく、自らの意気と生き様とは。名手たちによる短編3編と、書下ろし短編3編を収録。笑えて、泣けて。年を取るのも悪くないと思えてくる、傑作ばかりの時代小説アンソロジー。


「三筋界隈」(青山 文平)
「つはものの女」(永井 紗耶子)
「いくばくも」(泉 ゆたか)
「ひと夏」(志川 節子)
「ほおずき長屋のお豪」(坂井 希久子)
「五郎治殿御始末」(浅田次郎)


「いくばくも」「ひと夏」「ほおずき長屋のお豪」の3作品は、これの為の書き下ろし作品との事です。僕的には、「三筋界隈」が一番良かったです。2位は「つはものの女」ですね。(浅田次郎の「五郎治殿御始末」は、このブログでもアップしてますが、そんな好きでないです)という事で、その2つを紹介します。

「三筋界隈」・・・天明七年の江戸が舞台です。主人公は三筋(台東区三筋)に、剣術道場を構えているが、門弟が1人おらず、用心棒などをして糊口を凌いでる。用心棒の勤めが終わり、道場に帰ってみると、道場の真ん前に、六十の半ばを越えていると思われる武家が倒れていたんですね。その老武家を助けた事により事件が起きるんです。老武家は、受けた恩を返すのですが、この内容が素晴らしかったです。何か既視感がある展開でしたが、安心感あるラストで、一番良かったです。

「つはものの女」・・・大奥での出世争いを描いた作品です。主人公は、部屋付女中として大奥へ上がり、御三の間、祐筆と出世の道を歩んでいる「お克(おかつ」です。文政十年、お克に一つの話が舞い込んだんです。
「表使の初瀬様が、お役を退き、出家を望まれている」
表使とは、大奥の重役である御年寄の方々からの要望を、表の役人たちに伝えるのが主な役目です。その後継者に名乗りをあげたお克は、もう1人の候補者と共に、初瀬から、とある役目を仰せつかるんですね。この候補者2人の対決は、現代のビジネスにも通ずるものがありまして楽しめました。



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4
死ぬまでにした3つのこと

ピエテル・モリ−ン&ピエテル・二ィストレームの
「死ぬまでにしたい3つのこと」です。スウェーデンの作家さんによる警察小説です。2020年、人口一千万人のスウェーデンで十万部超えるベストセラーになり、クライムタイム・アワード新人賞を受賞、すでに十六ヵ国で出版されているそうです。おでんさんにご紹介頂きまして読んでみたのですが、これが面白かったので、僕も紹介させて頂きますわ。(*´∇`*) 
取り敢えず、内容紹介にいってみましょう。

スウェーデンを代表する企業の社長令嬢が大量の血痕を残して失踪した。少女は腕に3つのチェックボックスのタトゥーを入れ、直前に最後の1つを埋めていた。10代の少年が容疑者に浮上したものの遺体は発見されず、未解決のまま時が過ぎた10年後、同じタトゥーを入れた少女の死が判明する。ある事情から素性を隠し再捜査に加わったFBI捜査官ジョンは、事件の深い闇に囚われていき・・・・。

主人公はFBI捜査官の「ジョン・アダリー」です。ジョンは囮捜査官として麻薬カルテルへの潜入捜査中に命を落としそうになったんですね。同じく囮捜査官として潜入していた「トレヴァー」に助けられて奇跡の生還を果たすのですが、裁判で証人に立てば麻薬カルテルに命を狙われる事になるので、証人保護プログラムで新しいアイデンティティを与えられる事となったんです。その新しいアイデンティティには、ジョンの故郷のスウェーデンでのIDと、スウェーデンのカールスタの県警察犯罪捜査部の未解決事件で働く事を要求するんですね。
 ここで上記の内容紹介に戻るのですが、10年前にスウェーデンを代表する企業の社長令嬢が失踪した事件の容疑者は、なんとジョンの弟の「ビリー・ネルマン」だったんです。社長令嬢の血痕が残る岩場の近くに「精液」が付着していたのですが、DNA鑑定の結果、「ビリー・ネルマン」のものだと判明したからなんです。遺体が出ない事で、逮捕はされなかったのですが、10年を経て、再びこの事件の捜査が始まると聞いて、ジョンは、弟の「ビリー・ネルマン」を助ける為に、身分を隠して、その捜査に加わります。果たして、社長令嬢は生きているのでしょうか?そして、この事件の犯人はだれなんでしょうか?という感じの物語です。
 物語の構成はよくある構成なのですが、犯人に辿り着くまでに、一捻りも二捻りも、いやもっと捻りまくった展開となってまして楽しめました。その捻りに強引さは無くて、僕がよくこういう小説に感じる「バレバレの作為的な誘導」もストレスを感じる程ではなかったです。読み始めたら飽きる事なくイッキに読めてしまいます。オススメです。( ´∀`)つ


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3
侵略者

福田和代の「侵略者」です。安濃将文シリーズが好きなんですね。表の帯を見たら【手に汗握る、怒濤のミリタリー小説】なんて書いてありましたので、安濃将文シリーズクラスの作品を期待して購入してみました。で、読んでみましたら期待値には届かなかったのですが、そこそこ楽しめました。4時間位で読めてしまうのですが、途中で飽きる事なく読めました。それでは帯にいってみます。
航空自衛隊飛行教導群(通称:アグレッサー部隊)に所属するF-15パイロットの森近は、訓練中に不明機の急襲を受ける。何とか空域を脱出した森近だが、同僚の深浦と安田の機体は撃墜され、行方不明となる。二人は目を覚ますと、独立国家樹立を目指す〈ラースランド〉が保有する最新兵器〈クラーケン〉の中に拘束されていた・・・・・。一方、森近は〈クラーケン〉探索艦隊に派遣される。さらにリムパックによる作戦〈ディ―プ・ライジング〉によって、〈クラーケン〉を追い詰めていくのだが・・・・・。
壮大なスケールのエンタメ小説!

という感じです。この帯は完璧ですね。この帯を事前に読んでから本文を読んだので、変に期待値を上げなかったのが良かったです。
この作品は「アグレッサー部隊」の訓練の様子から始まるのですが、その訓練中に突如として現れた不明機に攻撃を受けるんです。防空識別圏をカバーしているレーダーが、この不明機を捕捉出来なかったんです。この不明機に狙われた同僚を助ける為に自ら囮となった「深浦と安田」は、この不明機に撃墜されてしまうんですね。緊急脱出した2人は、「ラースランド」と名乗る国家の〈クラーケン〉の中に拘束されてしまいます。こいつらの目的は、独立を宣言して全世界に国家として認めてもらう為の人質の確保だったんです。同じ様に人質を取られたアメリカやオーストラリアと共に〈クラーケン〉の探索ミッションが開始されるのですが・・・・・。といった感じですかね。僕的には、この冒頭の訓練の様子と不明機との戦いが一番の山場でした。最初の掴みはホント良くて、ここからの展開を期待したのですが、「ヌルい」展開だったのが残念でした。ただ、探索ミッションからの〈クラーケン〉と探索艦隊との戦いは(軽いけど)新兵器が使われていて新鮮な感じがあって良かったです。

文庫本でたら買ってみるのも良いかもです。( ´∀`)つ


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福田和代作品のオススメは↓これですね。





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3
緑衣のメトセラ

福田和代の「緑衣のメトセラ」です。ジャンル的には「サイエンス・ミステリー」です。読み始めの期待値からすると、読み進むにつれて尻つぼみとなっていくのですが、まあ楽しめました。以下、内容紹介です。
ガンの巣と噂される高級老人ホーム「メゾンメトセラ」。その噂を幼馴染みの千足から聞き、フリーライターの小暮アキは興味を抱く。がんの最新研究をしている併設の病院でアルバイトを始めた千足が不慮の死を遂げた。特殊なウィルスに感染したためだというがーー。そこには人類の未来を左右する重大な秘密が隠されていた。人はどこまで倫理を踏み越えられるのか。怒涛のサイエンス・ミステリー!

主人公はフリーライターの【小暮アキ】です。30歳独身で、軽い認知症を患う母親と二人暮らし。生活の為に、スクープネタを探していると、近くの老人ホームが、癌になる入居者が異常に多いとの話を聞くんですね。同じマンションの階下に住む幼馴染の「千足」がその施設に調理補助スタッフと働き始めるのですが、国内では初めてという「マールブルグ出血熱」という感染症で死んでしまうんです。アキは原因究明の為に、この施設にボラティアとして潜入するのですが、これが意外な展開に発展するんです。(ミステリーとして上手く作り込まれてました)遺伝子とかDNAに興味ある方には楽しめると思います。僕は凄く興味があるので楽しめました。( ´∀`)つ


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2
ゼロデイ
福田和代の「ゼロデイ 警視庁公安第五課」です。タイトルに【警視庁公安】とか付いてるとつい読みたくなってしまうのですが、この作品は僕が好きな系統ではなくて「ライト系」な作品でした。この作品紹介を拝借しますと、
警視庁の犯罪情報管理システムが、テロリストによって破壊された。警視庁公安第五課の寒川誠警部補は、警察庁から配属された新米エリート刑事の丹野隼人と共に捜査にあたる。そんな時、五人の大手企業幹部たちに、テロリスト集団から脅迫状が届く。信頼も友情もなく、犯した罪の鎖のみで繋がっている彼らは、警察に届け出すこともできない。そして、一人は行方不明になり、もう一人は拉致される。治安が悪化する日本に誕生した本格テロリスト集団“クーガ”に、警察はいかに立ち向かうのか―?

という感じです。警視庁の情報管理システムが、凄腕のハッカーの【マギ】が率いるテロリスト集団の「空牙(クーガ)」によって破壊されるんですね。その捜査に警視庁公安第五課の【寒川誠警部補】と新米のコンビが当たるのですが、この情報管理システムの破壊は、「空牙」の次なる犯罪への布石だったんです。警視庁のシステムが復旧するまでに、とある企業を脅迫し、【常温核融合の実用化に関する論文と、核融合炉の設計図】を奪おうとするんです。ここからラストまでの一連の流れがショボショボで、読書タイムと言うべき仕事終わりの帰りの電車で、なかなか読む気がおきずに読み終わるまでに時間がかかりました。

こういう作品というのは、寒川警部補だったり、凄腕ハッカーのマギを如何に魅力的に描くかという事が一番大事だと思うのですが、まずはそこが失敗してましたね。( -д-)ノ


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4
生還せよ














福田和代の「生還せよ」です。「日本一、運の悪い自衛官」こと、安濃将文シリーズの第3弾です。前作の「潜航せよ」を友人から借りまして読んでみたら面白かったので、今回の「生還せよ」をつい購入してしまったのですが、十分に面白かったです。第1弾となる「迎撃せよ」を読んでないのですが、第2弾の「潜航せよ」さえ読めば最低限、大丈夫といえば大丈夫です。
このシリーズの良さは、何と言っても主人公の「安濃将文」が魅力的なんですね。少し頼りない気がするのですが、一本筋の通った人物で、なぜか惹きつけられるんです。

前作での活躍で石泉総理から直々に情報収集のアナリストとしてスカウトされた、航空自衛隊「安濃将文三等空佐」は、内閣府に設立された【遺骨収容対策室】という名の諜報部門に同期の「泊里三等空佐」と共に出向となったんですね。そして、安濃と泊里の最初のミッションが、情報流出の阻止と情報の攪乱だったんです。

小山精機という会社で、映像解析技術の研究をしている【田丸】という研究者が、自分の研究内容と会社が保有する特許技術の詳細を海外の産業スパイに売ろうとしているとの情報がCAIから入ったんですね。小山精機の三次元空間分析ソフトが無人機のカメラシステムやロボットに応用された場合、兵器開発に大きく寄与する可能性が高く、アメリカとしても見過ごせない事だったんです。それを阻止する為に、安濃と泊里は、取引が行われるシンガポールに出向き、田丸を捕まえて、偽の情報を流す様に指示するのですが、取引が行われた翌日に、田丸が滞在しているホテルの寝室で、田丸が射殺されているのが発見されるんですね。そしてその事件に関連して、次は、東洋イマジカという会社の社員の「上島芳郎」の身柄を保護しろとの指示で、上島が滞在しているホテルに保護に向かうのですが、上島と思われる人物には逃げられ、泊里も何者かに拳銃で撃たれてシンガポール川に落ちて、行方不明になってしまうんですね。

ここから「安濃将文」は、事件解決の為に、パキスタン南部のカラチに向かいます。果たして、安濃は、

盗まれた情報を奪還出来るのかそして、泊里を無事助け出す事が出来るのか

的な展開で面白かったですね。物語上での仕掛けがとても多くて満足しました。続きで印象に残った場面を(・∀・)つ


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3
天空の蜂













東野圭吾の「天空の蜂」です。紹介頂きまして読んでみました。1995年に発表された作品で、原発テロを題材としたサスペンスという感じなのですが、20年前に書かれた作品とは思えない位、全く色褪せてなかったです。読み始めたら面白くて最後まで飽きる事なくイッキに読んでしまいました。下手な例えで言いますと、坂本龍馬が西郷を

「小さく叩けば小さく響き、大きく叩けば大きく響く」

と評した様な感じで、気軽なサスペンスとして読んでも楽しめて、この作品中にある犯人の想いから、日本の原発政策について等、深い所を考えても楽しめると思います。(幅広い層で楽しめるという事です)僕的には、この作品を女性に読んでもらって、感想を聞いたとしたら、サスペンスとしての感想ではなくて、原発政策などについての感想を言ってくる様な女性を抱きたいですね。(*´∇`*) 
この作品の説明も良いですね。
何者かに奪われた無人の超巨大ヘリコプターが静止したのは、稼働中の原子力発電所上空だった。犯人の要求は日本中の原子炉を破壊すること。燃料切れのタイムリミットが迫る中、墜落阻止に奔走する技術者に政府が下した驚くべき決断とは。人質はすべての日本国民。いま直面する原発問題を指摘した問題作。

防衛庁に納入予定の新型ヘリコプターのお披露目ショーが行われる錦重工業小牧工場で、何者かによって新型ヘリ【CH−5XJ】が盗み出されたんですね。ヘリが向かった先は、敦賀半島にある高速増殖原型炉『新陽』の上空で、『新陽』の真上でホバリングを始めたんです。そして、『天空の蜂』と名乗る犯人からの犯行声明が関係各所に送られてきたんです。
・現在稼働中、点検中の原発をすべて使用不能にすること。具体的には、加圧水型原発は、蒸気発生器を、沸騰水型原発は再循環ポンプを破壊せよ。
・建設中の原発は、すべて建設を中止せよ。
・上記作業を全国ネットでテレビ中継せよ。
ただし、「新陽」だけは停止させてはならない。もし停止させれば、その瞬間にヘリを墜落させる。
 『天空の蜂より』

という内容だったのです。果して政府は、ヘリの燃料が切れるまでに、このテロを阻止出来るか!的な展開なのですが、盗みだされたヘリには、ショーを見学に来た錦重工業のヘリの開発に関わっている【山下】の息子の【山下恵太】君が乗っていて、事件はより複雑なものになっていくんですね。犯人の視点、追う警察の視点、この物語の中心的存在の錦重工業の湯原の視点と進んでいきアツい展開になっていきます。

僕的には、犯人側に感情移入してしまいまして、最後までアツかったです。映画では、僕が感情移入してしまった犯人役は本木雅弘が演じてるみたいなんですが、ピッタリの配役ですね。

続きで印象に残った場面を( ´∀`)つ


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百田














百田尚樹の「フォルトゥナの瞳」です。期待した程ではありませんでしたが、テンポが良くて、惹き込まれるモノもありまして、まあ満足しました。
主人公は、自動車のコーティング工場に勤める28歳の【木山慎一郎】です。慎一郎は人と接するのが苦手なタイプで、会社と一人暮らしのアパートを往復するだけの生活を送っていたのですが、ある時、帰宅途中の電車の中で、右手が透き通って見える男を目にするんですね。そして、その後に、半袖から出た腕が殆ど透けた女性を目にします。自分がどうかなってしまったかと思い悩んでいた矢先に今度は、またもや電車の中で、シャツとズボンしか見えない透明人間の様な乗客を発見したんですね。慎一郎は、その乗客の追って改札を出て、後を付けていた矢先に、その男が横断歩道でバイクに撥ねられてしまって、やがて死んでしまったんですね。
だいたい予想ついたと思いますが、慎一郎は、「人の死」が見える様になってしまったんですね。それは、人間の透け具合で死の時期が違っていて、最初は指に先から始まって、死が直前に迫っている人間は、全部が見えなくなっている。
慎一郎は、幼い頃に両親と妹を火事でなくし、妹を救えなかった事を後悔しているんですね。なので慎一郎は、この不思議な能力を使って、死の運命にある人を救えないかと考えるんですね。しかし、それを使うとその反動で自分の身体を痛める事となります。そしてある時、横浜駅周辺で手が透けている人間を大量に見るんですね。慎一郎は、列車事故で大量の人間が死んでしまう事になると分かるのですが・・・・・・。

という感じです。慎一郎は、この時、人生で初めて恋人が出来るんですね。その恋人とずっと一緒にいたいと願う慎一郎ですが、列車事故を防ぎたい。それをすれば、慎一郎は身体がボロボロになって死んでしまう事になるんですね。慎一郎はどうするでしょうか?って感じの作品です。(*´∇`*)

この手の「人の死」が見えるという題材の作品は結構ありますが、なかなか面白かったです。深く読めば、それを読んだ女の子とこれを踏み台にして【運命】について語り合う事も出来ますし、浅く読めば、それを読んだ女の子と「オレが慎一郎だったら〜」なんて話をきっかけに口説けるかもしれません。( ´∀`)つ
(各本屋さんは、この作品をかなり推しているので、結構な数の女性が読んでるはずです。( ̄ー ̄)ニヤリッ)


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3
百田









百田尚樹の「夢を売る男」です。ちょっと前のブログで書きましたが、「無期懲役囚、美達大和のブックレビュー」で紹介されていまして、それを見て、この作品を読んでみたいくなりまして購入しました。読み始めたら、面白くてイッキに読んでしまいました。笑えるという意味では、今年読んだ本の中では、黒川博行の【繚乱】の次に面白かったですね。ホント声に出して笑ってしまった場面がいくつもありました。

この作品は、新興の出版社の【丸栄社】の編集部長である【牛河原勘治】が主人公の物語。この【丸栄社】という会社は、新聞広告に「丸栄社文藝新人賞」を大々的に広告して原稿を集め、賞を逃した者の中からカモになりそうなものを選んで、【ジョイントプレス】というシステムで出版しないかと勧誘し、著者に金を出させて利益を得ている会社なんです。【ジョイントプレス】というシステムは、丸栄社と著者が出版費用を折半して、本を出版するという事なのですが、実際は、費用は著者だけが負担しているんですね。そして、更に【丸栄社】の利益分まで負担させている。数十万しかからない費用なのに、200万円もの金額を著者に負担させるんです。ところが、この出版を夢見る素人は後を絶たないので、次々を牛河原のえじきとなっていきます。「太宰の再来」と言っては、相手を褒め殺しで、ジョイントプレス方式での出版契約を取ったり、「世に問うべき作品です」と言っては、大学生を騙して契約を取ったりで、その他、自分史を残しておきたい団塊世代のおっさんやら、教育本を出版したい主婦やらを相手に「牛河原」は、あの手この手で契約を取っていきます。この契約を取るまでの牛河原の営業トークが凄く面白いんですね。ラストも無難に纏まっていまして面白かったです。

美達大和は、この作品のモデルであろう出版社に原稿を送った事があるそうですが、200万円の見積もりが来たそうです。(*´∇`*)

値段も手ごろな1,400円ですし、僕もお薦めです。( ´∀`)つ

続きで、笑ってしまった場面を紹介します。多分、この作品の1番いい所ばかりなので、ホント購入しようか迷ってる方は、見ない方がよいです。( -д-)ノ


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3
妖の華









誉田哲也の「妖の華」です。文庫本の方です。なかなか面白かったです。
警視庁目白警察署管内の南池袋の屋外駐車場で男性の変死体が発見された。その死体は、白目をひん剥き、歯を食い縛ったまま事切れていた。死因は失血死で、喉仏から左側の皮膚をざっくりと削り取られていた。獣の牙によってえぐりとられた様な傷なのだが、不思議な事に遺体周辺には、血痕が殆ど見当たらない。猛獣の仕業の様だが疑問点も多くてハッキリしない。目白署の富山は、捜査を進めるうちに、3年前に起こった大和会系組長殺しの事件の被害者も同じ死亡状況だと突き止める・・・。そして、これらの事件の背景には、1人の女の存在が・・・・・。

という感じで物語が進んでいきます。簡単に言ってしまうと、この女は、吸血鬼なのですが、捻くれものの僕は、こういう感じの内容は醒めてしまう事が多いのですが、ストーリー展開の面白さで、違和感なく作品の中に入り込む事が出来て、そんな状況も気になる事もなく素直に受け入れる事が出来て楽しめました。( ´∀`)つ


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honn

誉田哲也の「感染遊戯」です。

・感染遊戯(インフェクションゲイム)
・連鎖誘導(チェイントラップ)
・沈黙怨嗟(サイレントマーダー)
・推定有罪(プロバブリィギルティ)


の4編からなる連作です。この作品を友人から借りた時に、どんな感じの内容か聞いたら、

「姫川シリーズのスピンオフだよ。姫川もチラッと出てくるよ」

なんて言ってたのですが「スピンオフ」という言葉の意味が分からなかったので、

「ほうほう、それは楽しみだな.。゚+.(・∀・)゚+.゚」

なんて、ごまかして、ソッコーでネットで調べました。( -д-)ノ

「本編から【派生】した作品」と理解しましたが、それで良いでしょうか?

で、最初の「感染遊戯」を読み終えた時は、

「あんまたいした事ないな〜」

なんて思ったのですが、途中でこの作品は連作だという事に気が着いて、徐々に面白くなってきました。終わってみれば、まぁまぁ楽しめました。でも、ギリギリ星3つという感じですが・・・。

「感染遊戯」・・・・三軒茶屋で起きた会社役員刺殺事件が、15年前に「ガンテツ」こと勝俣が担当した刺殺事件に関連していたという話。15年前に厚生省薬事局長の「長塚利一」の息子の「淳」が刺殺されたのですが、この事件の犯人の「大友慎治」は、実は「長塚利一」が狙いだった。そして、今回の刺殺事件の被害者は・・・・。という感じかな?終り方がかなり中途半端でこの作品だけ読むとつまらないですね。事件の背景的には、実際にあった「非加熱製剤」の問題を参考にして作られています。製薬会社の名前も連想出来るような名前でした。

「連鎖誘導」・・・・旅行代理店に勤務する「野中紗枝子」と外務省経済局に勤務する「松井武弘」が何者かに襲われた。野中は死亡し、松井は重症を負った。この事件を主人公の倉田警部補が追うという話。倉田警部補の息子が殺人容疑で逮捕され、この事件の捜査が最後の仕事となるのですが、この作品もこの後の作品の前フリ的な作品。

「沈黙怨嗟」・・・・姫川班にいた若手の「葉山則之」が主人公。移動した所轄でのささいな事件の話。年寄り同士のささいな喧嘩の相談を受けた葉山は、被害者の老人宅に行き話を聞いてみると・・・。この作品も最後の「推定有罪」とリンクしていきます。殴られた被害者の「谷川正継」は、元厚生省の事務方のトップの厚生事務次官だった男で、『年金のゴッドファザー』と言われた程の男なのですが、この前歴がこのささいな喧嘩の原因だったのです。

「推定有罪」・・・・上記の3作品の全てが凝縮されています。これが良くなかったら最低な作品になってましたよ。これは面白かったです。


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早見和心の「砂上のファンファーレ」です。意見は分かれるでしょうね。僕自身も意見が分かれてます(笑) ブラック次郎とエンジェル次郎が戦ってます。(読み終えてすぐ書いてます)でもこれだけは断言出来ますが、気合の入った作品ではないですね。テレビドラマの男女の絡みのシーンのように、キスをして、ベットに倒れこんだと思ったら、行為が終り、2人は天井をむいて裸で抱き合っているシーンになってしまっているというのに似てます。肝心の所が抜けてます。前技は?○○ラは?挿入は?そこを描かないと駄目ですよ!
まあ、詳しい話は後にして、この作品のストーリーですが、至って単純です。

若菜家があります。若菜克明・玲子夫妻に、二人の息子の浩介・俊平兄弟の家族ですわ。克明は自営業で会社を経営してますが、カツカツです。会社の運転資金や家のローンも延滞を繰り返し、破産寸前の状態です。玲子は、家を維持していく為に、あちこちの消費者金融に借金をしている。長男の浩介は、結婚して、奥さんが妊娠している。次男の俊平は、大学生で家出て一人暮らしをしていて、母玲子にお金を無心している。

この若菜家に事件が起こります。母の玲子の物忘れが酷く、病院で診察してみると、脳にピンポン玉位の大きさの腫瘍があり、それが脳を圧迫していた。玲子が「脳腫瘍」だという事で、即入院となるのですが、ここから、現実の世界でも当たり前のようにある事なのですが、ドロドロとした様相を呈してきます。

・家を整理してたら、玲子宛の消費者金融からの請求書とかが沢山出てくる。

・克明は経営する会社がカツカツの状態だから入院費用がない。弟の俊平も大学生の為、金がない。

・頼れるのは兄の浩介だけだが、結婚して身篭った妻がいる。そしてその妻は、今後の自分達の生活があるから、お金を出したり、玲子の見舞いに行く事を拒否している。そして、父の克明の保証人にもなっていて、克明の会社が飛べば、借金を背負う事になる。


というような材料が出揃った時が僕にとってのこの作品のピークでしたね。ストーリーの展開の仕方が、浩介の視点、俊平の視点、克明の視点と章毎に変わっていくのですが、

「そんな小賢しいのいらない!」

どんな技法を用いても、これなら大して変わらない!そんな視点変えたり何だりする必要もないような単純な展開へと向かっていきます。その後の展開が良い方へ良い方へと、想定出来る最高の結末へと向かっていき、ウットリしてる間に終了。という感じです。冒頭でも書いた通り、この作品の評価は、自分自身でも分かれたと書いたのは、小説なのに、こんな単純なハッピーエンドでいいのか?これなら、闘病記ブログ等を読んだ方がどれ程本物の涙を流せるのではないか?
良い方向へいく過程の描写が全然詳しく描かれてないので、若菜家に感情移入も出来ないし、その間の一番楽しみにしていた、浩介と嫁のバトルとか、金の工面とか、闘病記的な治療の話を省かれた事を許していいのか?とかもっともっとあるけど色々な葛藤があって、星を2個にするか、3個にするか悩みました。結局は、良い話だし、星3つにしときました。

余談ですが、この作品は、「次郎家」のパターンと似ている所があります。途中経過だけですが、「続き」でこの作品とホントにあった「次郎家」のパターンと比較してみようと思います。くだらないので、暇な方だけ見てください( -д-)ノ


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百田尚樹の「錨を上げよ」です。上下巻あって、1200ページにも及ぶ大作です。この作品は、自信を持って言えるのですが・・・、

「オススメ出来ません!!」 

かなりイライラする作品で、ちっとも面白くないです。前にも少し書いたのですが、上下巻合わせて、約4000円です。貧乏な僕の5日分のランチ代に相当します。悔しいです!(#`皿´) ムキーーーー!  よくもまぁ、こんなつまらない物語を1200ページも書き上げたな!・・・・という感想です。図書館で借りるならまだしも、購入してまで読む作品ではないです。この作品がダメな最大の要因は、

「主人公がくだらない!」 

ストーリー展開も大した事ない上に、とにかく、主人公がくだらない人物で、独りよがりで、自己中心的で、かなりダメダメな奴で、この主人公の兄弟纏めて、くだらない奴らで、本当にイライラします。特に「女性」に対する主人公の言動は、バカな男の典型的な奴で、本を投げつけたくなりました。この辛さは、ギター覚えたての奴のソロを延々と聴かされる位、もしくは、あまり親しくない親戚の結婚式に出席させられる位の辛さです。百田尚樹は、どういった意図でこの主人公の設定にしたのだろう?明らかに悪意を持ってこの主人公の設定にしたのか?それとも、ただの勘違い野郎なのか?前作の「永遠の0」を読む限りでは、一般大衆の心を掴む技術には長けてるはずである。少し理解に苦しみます。( -д-)ノ

オススメしない作品に長々書いてもしょうがないので、これくらいにしておきますが、ストーリー的には「作田又三」という男の半生を描いた作品です。作田又三が自らの半生を語るという感じで進行していきます。繰り返しになりますが、つまらなかったです。あの作品の帯を書いた奴にも殺意をいだきました。(`-´メ) プンッ


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SH3D0185

誉田哲也の「主よ、永遠の休息を」です。なかなかの作品だと思います。今回の主人公は「新聞記者」で、仕事に対する姿勢というのが、僕の仕事に対する姿勢と被っていて親しみ易かったです。どんなキャラかは、ぜひ読んでいただければと思うのですが、主人公が持っている「運」みたいなのも似てるんですよね。内容的には、リズム良くは読めるし、合間合間の会話や呟きの面白さで、だいぶましにはなっていますが(152ページの会話には声を出して笑ってしまった)暗いというか重いというかそんな内容です。以前あった犯罪にリンクしている感じで、後半はとくに重めでした。最初から最後の方までよく出来ている作品なので、最後をハッピーエンドにしても評価は変わらないのではないですかね?僕的にはハッピーエンド希望派なので(*・ω・)ノ  これが、ハッピーエンドならシリーズ化はないと思いますが、今回のラストは「シリーズ化」を意識したのではないか?と思ってしまった。ストーリー的には、

共有通信所属で、池袋警察署の記者クラブに詰める鶴田は、コンビニ強盗の現場に居合わせ、スクープをものにする。犯人逮捕に協力した男と知り合いになり、怪しい情報を貰ったのがきっかけで、14年前に起きた「女児誘拐殺人事件」を追う事になる・・・。 

という感じで流れていきます。説明下手ですが、結構お薦めです。


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SH3D0179










誉田哲也の「世界でいちばん長い写真」です。簡単に言うと「青春小説」という感じでしょうか?中、高、大学生位の方達にはオススメの作品です。あと、青春を懐かしみたい大人の方にはいいかもです。

読み終わって、それなりに「ジワッ」とくるものがあったり、「ふふっ」と笑ってしまった場面(166ページのあっちゃんの発言)もありましたが、エンジンの掛かりが遅いのと、主人公のキャラがそんな魅力的ではなので(主人公の呟きでだいぶカバーしてますが)オススメ度の「★」は、「3つ」ですが、今の学生の方達に、

「君達も、学生時代に、何か思い出に残る事をやっておいた方が良いよ!」

というメッセージ的なものを感じられるのがいいですね。僕の中、高、大学生時代は、イベントにはほとんど参加せずに、サボってばかりいたので、今になってみると後悔してますからね。冒頭に学生の方にはオススメですと言った理由がこれです。(僕的には得るものはなかったですが( -д-)ノ)
ストーリー的には、

幼馴染の洋輔が転校してしまい、学校生活に張りがなくなっていた主人公の宏伸は、祖父の経営するリサイクルショップで、不思議なカメラに出会う・・・・。

という感じで流れていきます。ホント単純に進んでいきます。このカメラに出会った事によって、宏伸が成長する。そして、纏まりのなかったクラスや学校も・・・・・。

学生の方はぜひ( ´∀`)つ


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SH3D0172

誉田哲也の「インビジブルレイン」です。以前は、誉田作品読んでいたのですが、なぜか読まなくなっていまして、今回久々に読んだのですが、なかなか面白かったです。この作品は、シリーズモノですが、この作品単体で読んでも十分楽しめると思います。

主人公は、警視庁の捜査一課の通称「姫川班」の主任を務めている姫川玲子。玲子が担当している東中野で起きた暴力団構成員殺人事件に「犯人は柳井健斗」だというタレ込みが入るんですね。今回殺された暴力団組員の「小林充」は、9年前に何者かに殺されてしまった「柳井健斗の姉」の元恋人だった・・・。

という感じで話は進んでいきます。簡単に考えれば柳井健斗は、健斗の姉を殺したのは、今回殺された「小林充」が犯人だと確信したか何かで恨みを晴らしたのでは?と思うのですが、これが単純な事ではなくて、9年前に殺された「柳井健斗の姉」の事件は、健斗の父親が犯人だと疑われ、そのことで健斗の父親は自殺してしまったんです。当時の捜査本部は「被疑者死亡で不起訴」という処分で幕を引いているので、今回のタレ込みが本当だとしたら、警察はダメージを受ける事となる。その事で、上層部からは「柳井健斗」に触れるなという指令が出る。玲子はその指令を無視して、健斗を追うが・・・・。

という感じかな?この作品には、もう1人の重要人物の「牧田勲」が登場するのですが、健斗、玲子、牧田の視点で章が進んでいきます(時々、脇役の視点も混ざり、ボリュームが増す感じになります)ラストは少し不満な感じがしますが、なかなか面白かったです(・∀・)つ


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SH3D0171

早見和真の「スリーピング・ブッダ」です。ぐいぐいと入っていく程ではなかったですが、なかなか面白かったです。

売上部数を伸ばしたい!

と思ったら「仏教」という扱ってはいけない地味な題材なのですが、多分そこは戦略的に分かっていたのでしょうが、敢えて取り上げたと思える所に(著者に)魅力を感じました(笑)

この作品は、仏教的な話が軸ではあるのですが、青春小説という感じですね。悩める2人の青年の物語。仏教を推奨するようなものではなく、裏の部分に切り込んで宗教の矛盾や暗部を取り上げながら進んでいく所にも、バリバリの無神論者の僕としては拒否感なく読む事が出来ました。

兄と母を車の事故で同時に亡くしてしったのがきっかけで、家業を継ぐ決心をする憲和寺という寺の次男坊の広也。そんな広也と大学時代に出会い、安定を求めて仏門に入る決心するギタリストの隆春。共に修行しながら様々な悩みや困難を乗り越えて成長していく感じのストーリーです。この2人の人間性に時々イラッとしながらも、なぜか突き放せずに読んでしまいました。
この作品で1番印象に残った文章です。
「お父さん、1つだけ教えてください。あなたが信じている仏はなんのために存在しているのでしょうか。僕たちの最愛の人さえ守ってくれなかった仏や教えに、どれだけの値打ちがあるのですか。お父さん、教えてください」

車の事故で兄と母を亡くした広也が父に問うた言葉です。これは印象的でした。これに対して広也の父は何と答えたか気になった方はぜひ読んでみてください。これ、僕も思った事ありました。とある宗教団体が修行の為に車で修行先に向かった道中、自動車事故を起こして何人か死亡したニュースを見たり、自分の所のお墓参りに行って、坂の途中に停めた車が動きだし、下にいた子供をはねて死亡させてしまったニュースとか、沢山あるのですが、同じ様な事思いましたね。しかし、何かに盲信している人は、屁理屈が上手いので、議論したら確実に負けるので議論はしませんが。( -д-)ノ


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fuji

藤田宜永の「燃ゆる樹影」です。この作品は、簡単に言うと、55歳の男と46歳の女の熟年の大人の恋愛ものです。基本的に僕は、他人の恋愛に興味ありません。現実の世界にある他人の恋愛に興味がないのに、創作の世界の恋愛ものには、もっともっと興味がありません。なので「恋愛もの」の小説、テレビ、映画は極力避けています。(とくに恋愛ドラマは1番苦手ですね。せっかく上手くいきかけているのに、次週の予告を見ると、また何か問題が持ち上がっているにカリカリきます) と言いつつも、この作品を読んでみたら、それなりに飽きずに読めました。(この場合「面白かった」という言葉を使うと何かシャクに触るので使用しません(* ̄∇ ̄*)エヘヘ)

この作品のターゲット層は、主役の2人位の年齢の方達ですね。若い女性の方は、あまり共感出来ないと思います。男性はどうですかね?微妙ですね。僕的には、サイドのストーリーがしっかりしているので飽きずに読めました。

ストーリー的には、偶然というか導かれてというか、男は昔の恋人に出会って、新たな恋が始まるんだか何だかって感じで。しかし、男には妻子があって、女には旦那はいないが娘がいて、しかも、女に言い寄っている金持ちのライバル的な男がいて、そこら辺が織り成す物語です。

読み始めてしまえば全然OKな作品なのですが、あらすじを知ってしまうと、(巨乳の)熟女が、

「次郎く〜ん。今度ゆっくり感想聞かせて〜」

なんて言ってくれないと読まないです。今回は、毛むくじゃらで、同級生なのに大先輩に見える容貌の友人が、

「次郎の好きな感じだと思うよ」

なんて、騙されて読んだようなものです。鞄の反対側には、真保の新作入ってたんだから、そっち貸せよ。なんて思いました。

まぁ、色々書きましたが、筋は悪くないです。読めば、サクサクいけちゃいます。


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zero

百田尚樹の「永遠の0」です。僕的には、★を2つにしようか3つにしようか悩んだ作品。帯の

「2009年最高に面白い本大賞 文庫・文芸部門BEST10」

「第1位」

というのを見ての期待値に対しての失望感を考えると圧倒的に、★が2つなのですが、冷静にこの作品の出来で考えると、そんなにまでは悪くないので、やはり★が3つかなと思って評価しました。

僕は、30歳を過ぎた辺りから「涙腺」が緩くなってしまって、すぐ涙が出てしまう。朝の満員電車の中で本を読んでいて、悲しい場面とかになると、あの電車の中でも、涙してしまうようになってしまいました。しかし、この作品では、涙が出なかったです。この戦争の時代の本を読みまくっていた時があり、この理不尽な「特攻」とかの話にかなり強い「抗体」を持っていたのが大きな原因だと思いますが、それを差し引いても、作者の意図みたいなのが見えてしまって駄目でした。だからといって、ストーリーの展開が全部読めたかというとそうでもなく、最後の辺りなんか全く予想してない所に辿り着き、僕にとっては「やられてしまった」作品なのですが、それでも、心には響かなかったです。

ストーリー的には、
終戦間際に特攻で死んでいった、祖父の「宮部久蔵」がどんな人だったかを「健太郎」は調べる事になり、あの戦争の生き残りで、宮部久蔵の事を知る人達に話を聞いてみると・・・・、

 「海軍航空隊一の臆病者だった」「命を惜しむ男だった」
               ↓
 「妻のために死にたくないのです。自分にとって命は何よりも大事です」
  という様な事を言う男だった。
               ↓
 「飛行機の腕は一流の搭乗員だった」「命を救ってくれた恩人だった」
 「心の優しい教官だった」「常に生き残る事を考えてた人だった」       
  
    

という感じで、実際の戦争の話や特攻隊の話などを織り交ぜながら、宮部久蔵の事が徐々に明かされていき、宮部久蔵の最期までを描いている作品です。さらにその中に、サプライズ的な話が織り込まれております。

あの太平洋戦争をあまり知らない人に興味を持ってもらうには良い作品だと思います。この作品を高く評価している方の感想とかを読むと、あんな時代に、こんなタイプな人がいて、そんな人があんな風に人生の幕を閉じてしまうなんて(涙)・・・・。って感じが多い気がしました。

まぁ、僕はひねくれ者だから、ちょっと駄目でしたが、読んでみる価値は十分あると思います。
続きで、ネタばれと、ついでに「次郎的、1番涙した作品」を紹介します。暇な方はどうぞ ( -д-)ノ


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gouretu










藤田宜永の「喜の行列 悲の行列」です。藤田宜永は、「愛の領分」しか読んだ事がないです。その「愛の領分」を読んで、そんな良いとは思わなくて、藤田宜永作品を追う事はなかったですね。今回、久しぶりに手に取ってみました。この作品を読み終わっての感想は「まぁまぁ」な感じです。これから、藤田宜永作品を読んでいこうと思う程ではなかったです。(作品の選択ミスなら、お薦めある方は教えてください(*・ω・)ノ)ちょっと僕には、登場人物が多過ぎでした。その多過ぎの登場人物が何らかの形で、それぞれ繋がっていて、その設定に飽きてしまったんですね。こいつとこいつは、こんな強引に繋げる必要ないだろうと思ってしまう事が何度がありました。ドラマにもなっているので、面白いと思える人はたくさんいるのでしょうが・・・・・。

ごくごく普通の男の「宝福喜朗」は、嫁と娘に「Aデパートの福袋を買いに行って欲しい」と頼まれるんですね。Aデパートの福袋は人気がある為、2日前から並ばないと目当てのものを買う事が出来ない。善朗は「部屋での喫煙」を認めてもらう事を条件に、Aデパートの福袋を買う為に並ぶ事となるんです。この事をきっかけにして、善朗を取り巻く人達に様々な事が起こる・・・・。

とう感じのストーリーです。まずは、善朗の嫁は、旦那を外に出しておいて、気になる男性が参加する集まりに参加して、娘は彼氏の所に泊まりに行って、そして、列に並んだ善朗は、訳ありの男性や昔の知人等と接触して、様々な事件が起こっていきます。この登場人物の誰かと誰かは繋がっていて、善朗を中心にして、展開が幅広く広がっていくのですが、この広がりが飽きてくるんです。しかし、完全に飽きる前に、展開が変ったりなんかして、気持ちがリセット出来たりして、最後までスラッと読めました。

やっぱり、あと1作品だけ藤田宜永作品永読んでみるか・・・・。


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