浅田次郎の「流人道中記(上下)」です。毎回ブログで言ってますが、浅田次郎作品は、どの作品を読んだ事あるかとか、読み込んできた作品数によって、同じ人が読んだとしても感想は違ってきます。僕がこの作品だけを評価しますと、「さすが浅田次郎」といった感じの作品です。めちゃ優等生な仕上がりで良かったと思います。ですので、浅田次郎作品をあまり読んだ事がないという方には、オススメ出来ます。(*´∇`*)
しかし、デビュー作から、殆どの作品を読んできた僕としては、もう少し捻りを加えて欲しかったと思ったんですね。ジャンルがどのジャンルだとしても浅田作品に少し飽きてきてる自分がいるんです。物語が始まり、役者が揃った時点で、ある程度の結末が見えてしまうんです。更に、まわりぐどい蘊蓄や展開に「斜め読み」したくなる場面があるんですね。今回の作品も「一路」が評判良くて、累計100万部を突破した事で、
是非、「一路」の様な作品をもう一発お願いします!
なんてオファーで連載が始まったのが想像が出来る内容で、一路を読んだ事がある方達からしたら、だいぶ高くなってしまっている「ハードル」を越えるまではいかなったと思います。物語の内容は上巻の帯で十分です。
万延元年(1860年)。姦通の罪を犯したという旗本・青山玄蕃に、奉行所は青山家の安堵と引き替えに切腹を言い渡す。だがこの男の答えは一つ。
「痛えからいやだ」
玄蕃には蝦夷松前藩への流罪判決が下り、押送人に選ばれた十九歳の見習与力・石川乙次郎とともに、奥州街道を北へと歩む。口も態度も悪い玄蕃だが、道中で行き会う抜き差しならぬ事情を抱えた人々を、決して見捨てぬ心意気があった。
この帯を見れば、「一路」を読んだ方なら大筋の内容は想像がつきますよね。(ですので、浅田次郎としましては、ファン達の想像を越えていく作品に仕上げる必要があると思うんです)主人公は、旗本・青山玄蕃と見習与力・石川乙次郎です。青山は「新御番三番組士」(平時には将軍の御身を警護し、戦場にあっては本陣を固める騎士で、格式はめちゃ高い)という役職で、禄高3,250石という大身なんですね。その青山が姦通の罪で「切腹」を申し付けられたのですが、それを拒否するんですね。武士が切腹を申し付けれて、これを拒否したという前例の無い事態に、町奉行、勘定奉行、寺社奉行の三奉行が慌てたんですね。切腹を拒むなら、死罪すなわち斬首にするほかないのですが、新御番三番組士という侍の格がそれを許さないんです。悩みに悩んだ三奉行が出した答えが「大名預かり」という罰なんですね。蝦夷地唯一の大名の松前伊豆守に預ければ、旗本の面目も保たれ、噂もじきに立ち消えとなるという事なんです。そして、その罪人の押送人に選ばれたのは、町奉行所与力の石川乙次郎(19歳)だったんですね。この乙次郎は、御先手鉄砲組同心の次男坊に生まれたのですが、学術・武術が達者との理由で、町奉行与力の石川家に婿養子に入った人物で、その来歴から今回の押送人に選ばれたんです。
という事で、この作品は、この2人が奥州街道を歩んで、青森県東津軽郡の「三厩の湊」に辿り着くまでを描いた作品です。立ち寄る宿場宿場で事件が起こりまして、それに青山と乙次郎が関わっていきまして、これが心温まる内容となっているんですね。以前にも書きましたが、僕は「スレている」ので、感動する事はなかったのですが、複雑な環境に置かれている乙次郎の悩みや、青山玄蕃の姦通罪の事件の真相が徐々に明らかになっていきまして、作品の流れとしては(帯にもある様に)「日本全土が感涙!」という方向に向かいます。まだ浅田次郎作品にスレてない方にはオススメです。続きで印象に残った場面を( ´∀`)つ
(ネタバレありかもです)
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