貴志祐介の「秋雨物語」です。4作の短編が収録されてます。流石、貴志祐介という感じで4編とも面白かったです。
生きながら、地獄に堕ちるということ――。恐るべき新シリーズ始動!
失踪した作家・青山黎明が遺した原稿。それは彼を長年悩ませる謎の転移現象の記録だった。転移に抵抗する青山だったが、更なる悪夢に引きずり込まれていく(「フーグ」)。ある呪いを背負った青年の生き地獄、この世のものとは思えないある絶唱の記録など、至高のホラー4編による絶望の連作集。『黒い家』『天使の囀り』『悪の教典』……いくつもの傑作を生み出した鬼才・貴志祐介が10年以上にわたり描き続けた新シリーズが遂にベールを脱ぐ。
上記は、KADOKAWAのホームページの作品紹介です。よく分からないですが、「新シリーズ」が始動したみたいです。帯の方も、僕の感想的なものを追記して載せておきます。
(→からが僕の感想です)
「餓鬼の田」・・・奇妙な宿命を背負った男が物語る、おぞましくも悲しい因果の物語。
→→→「新愛化学工業」という会社の経理部に勤める「青田好一(よしかず)」(33歳)の物語。青田は、背も高く、容姿もそこそこ良くて、性格も優しいのですが、青田は今まで一度も女性とちゃんと付き合った事がないんですね。付き合おうと努力しても、いつも失敗に終わる。特に性格に欠陥がある訳でもない。それは、青田の前世での行いが原因だったんですね。そんな中、同じ課の美晴が青田を好きになるのですが・・・・。なんて話です。この作品の一発目としてはまずまずでした。
「フーグ」・・・作家が体験した超常現象の記録。たどりついた戦慄の真相とは。
→→→この作品が一番面白かったです。先出のKADOKAWAの作品紹介にもありましたが、作家・青山黎明の物語。青山黎明が突然失踪してしまったんですね。担当の編集者が、調べていくと、青山黎明は、未完なのですが「フーグ」という作品を残していたんです。その作品は、青山自身の実話の話で、転移現象に悩まされているというものだったんです。幼い時から、気が付くと、全く知らない場所にいるという現象に悩まされていたんですね。担当者編集が、この作品の内容をヒントに、青山を探し出すが・・・。という感じの物語です。ラストは、さすが貴志祐介だと思いました。(*´∇`*)
「白鳥の歌」・・・無名歌手が残した究極の絶唱には恐るべき秘密があった。
→→→この作品も面白かったです。作家・大西令文は、金持ちの、とある会社の会長から依頼を受けるんですね。
「私が大西さんにお願いしたい思たんは、彼女の伝記を書く事なんです。知られざる歌姫、稀代の天才の存在を、ぜひとも世に知らしめたいんですわ」
その歌手の名前は、「ミツコ・ジョーンズ」という無名の女性歌手なのですが、ミツコは、誰も出来ないはずの「同時に二声」を発声する事が出来る奇跡の歌手だったんです。会長は探偵を雇って、彼女の歌声の秘密を調べるのですが・・・・。という感じの物語です。これぞ「貴志祐介」ランキングでいうと、この作品が一番、「これぞ貴志」な作品だと思います。(*´∇`*)
「こっくりさん」・・・追い詰められた人々が挑む禁忌の儀式。命懸けのゲームの結末は。
→→→この作品も面白かったです。僕の世代も「こっくりさん」が流行った世代なので、タイトル見ただけで興味深く読む事が出来ました。この作品に出てくる「こっくりさん」は、普通のではなく、4人で行うもので、誰か1人は死んでしまうが、その他のものは、今ある危機を助けてくれるとものなんですね。そこで、色々問題を抱えた4人が集まって、この闇バージョンの「こっくりさん」をやる事になるのですが・・・・。という感じの物語です。「そうきたか」というのが読後の感想でした。余談ですが、僕はニュースベースで「こっくりさん」の事件を複数調べましたが、分かった事は、「集団催眠」という事はほんとにあるんだなという事でした。(*´∇`*)
短編集って、中にはハズレがあるもんなのですが、今回の作品はハズレ無しでした。( ´∀`)つ
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