我々は、みな孤独である

貴志祐介の「我々は、みな孤独である」です。帯とか見た時には、そんな期待してなかったのですが、読み始めてみると凄く面白くて、止まらなくなってしまいまして、1日で読み切ってしまいました。
 いざ、このブログを書く時に、冷静になって、この作品の良さを考えてみたら、色々、粗が見えてきたりして、やっぱり「星」(このブログでの作品の評価の事)は3つにしようかな?なんて思ったりもしたのですが、読んでいる最中、特に後半の手前までは、どっぷりと作中にハマりこんでおりまして、全く飽きる事も無く楽しめたので、「星」4つにしました。
 後半は、表の帯にもあります、

鬼才がいま描く、死生観とは

の所で、貴志の描く「死生観」と言いますか、「輪廻転生」の解釈がイマイチ理解が出来なくなりまして、何度か行ったり来たりしてしまったのですが(僕の理解力不足だと思います)それ以外は、リズムも良くて読書の楽しさを感じる事が出来ました。この作品はオススメです。(*´∇`*)
では、帯に行ってみましょう。

探偵・茶畑徹朗の元にもたらされた、「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」という不可思議な依頼。前世など存在しないと考える茶畑と助手の毬子だったが、調査を進めるにつれ、次第に自分たちの前世が鮮明な記憶として蘇るようになる。果たして犯人の正体を暴くことはできるのか?
誰もが抱える人生の孤独
死よりも恐ろしいものは何ですか


探偵業を営む「茶畑徹朗」の元に、大口のクライアントである「正木栄之介」から依頼が入るんですね。その内容は、正木の前世において、正木を殺害した犯人を捜して欲しいとの事なんです。正木は、「栄エンジニアリング」という優良企業を築き上げた人物なのですが、既に80歳近い年齢なので、茶畑は正木の正気を疑います。しかし、茶畑の探偵事務所は、経営不振に陥っていて、家賃も滞納している様な状況なので、この話を引き受ける事にするのですが、正木の夢に出てくる出来事、方言、登場人物などの調査を進めていくうちに、天正年間の播磨の国で実際に起きた事件だという事が分かったんです。これは、物語のホント最初の方で分かるのですが、この時点から、僕の心は、作中にどっぷりとハマっていきました。そこからの展開は、全く予想の付かない凄い展開となっていきまして、途中で止める事が出来ずに、朝まで読んでしまいました。貴志ファンでなくても楽しめる作品です。


「続き」で印象に残った場面を。( ´∀`)つ


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僕は、輪廻転生を否定しているタイプなのですが、そもそもそんな事を深く考えないので、この会話の部分は、「そりゃあそうだなぁ〜」と思ったので印象に残りました。

「生まれ変わりが存在すると仮定すると、もう一つ納得できないことがあります」
茶畑は、唇を舐めた。
「数が合わないと思うんですが」
「数と言いますと?」
「人間の数ですよ。ほんの百年前には、世界の人口は二十億人にも達していませんでした。それが今では七十億人を超えているじゃないですか?有史以前は、たかだか数百万だったはずですし、その前には、人間が存在しなかった時代もあります。輪廻転生する魂の数は、どうしてこんなに増えたんですか?」


この場面ですね。僕がこの茶畑に対峙している詐欺師だとしたら、この相談に対して、相手を完全に納得させる答えを直ぐに考えたのですが、貴志の答えは、後半部分に出てきまして、この物語の重要部分となります。この貴志の答えが、イマイチ分からなくて、一度読み返してしまいました。今でもイマイチ理解出来てないのですが・・・・・。
 とにかく、この貴志の答えのおかげで、正木老人が見た夢の話なども、この答えが言いたいが為の「前フリ」となってしまったので、純粋に正木老人の夢の検証の物語でも良かったなぁ。なんて思いましたわ。僕の答えは、女性限定で寝物語にでも話したいと思います。( ´∀`)つ