
北野 慶の「亡国記」です。紹介して頂きまして読んでみました。【ロードノベル】としてのこの作品は面白かったですね。ただ、帯にある様に【近未来リアルノベル!】として読むと、僕的には所々に反感をいだいてしまう所がある作品でした。更に分かり難いプロレス技で例えますと、【投げっぱなしジャーマン】なんですね。この作品は、南海トラフ巨大地震によって原発が破壊されてしまうという事がスタートなのですが、その「原発の大爆発」=「ジャーマン・スープレックス」でホールドしないで、投げっぱなしなんですね。それが原因でラストは僕的にスッキリしなかったです。帯は最高です。
南海トラフ巨大地震発生!
未曾有の原発大爆発!
首都移転で国家機能停止!
迫り来る放射能の脅威を逃れて、父と娘の命がけの旅が始まった。流浪する二人を待ち受ける世界の憎悪と救い。息もつかせぬ旅の終わりに、辿り着いた世界の果てで、二人を待ち受けていた〈希望〉とは?
国家と国土が失われる究極の状況下で、
日本人とは何かを問いかける近未来リアルノベル!
という感じです。主人公は、妻と小学2年生になる娘を持つ、京都在住の【深田大輝】です。2017年4月1日午前7時10分、静岡県沖を震源とするマグニチュード8.6の地震が発生、東南海地震、南海地震が連動する南海トラフ巨大地震が起こったんですね。そして静岡県の「島岡原発3号機」の圧力容器そのものが破壊されて核爆発が起きるという災害が発生したんです。地震発生時は日本海を発達中の低気圧が進み、南西の強風にの乗って、核物質が首都圏を直撃し、やがて甲信越、東北地方に飛散します。その後は、次の低気圧が南東に変り、京阪神地方を直撃して、北海道と九州を除いた地域は長期的に人が住めない状態になったんです。主人公の【深田大輝】は、原発反対のデモにも参加していた程の人物で、京都でこの地震に遭うやいなや娘を伴なって、いち早く日本を脱出を試みるんですね。(大輝の妻は環境保護団体に所属していて、この地震の際、その島岡原発即時停止を求める署名を持って島岡原発に行っていて被災してしまう)この作品は、大輝父娘が放射能の脅威から逃れる為に、京都から、福岡→ソウル→大連→北京→ヴィリニュス→ギジツコ→ロンドン→トロント→イエローナイフ→ケアンズと旅する物語なんです。日本には帰れない状況で、娘を守る為に、様々な迫害などに遭いながらも各国を旅して、オーストラリアのケアンズに落ち着くまでの様子にハマってしまいました。
しかし先程の【投げっぱなしジャーマン】と書いたのですが、原発爆発後の日本での展開が、日本人としてのプライドを失ったままでラストを迎えたのはスッキリしなかったですね。
・北海道→ロシアに占領される→その後シベリア開発の為の強制労働
・九州→中国に占領される→避難民をウイグル・チベット・内モンゴル各自治区に強制移住
・本州→アメリカに占領される。
・北朝鮮→難民受け入れという名目で避難民を移住させ、強制労働。
少し煽り過ぎな感じでしたね。( ´∀`)つ

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