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早見和心の「砂上のファンファーレ」です。意見は分かれるでしょうね。僕自身も意見が分かれてます(笑) ブラック次郎とエンジェル次郎が戦ってます。(読み終えてすぐ書いてます)でもこれだけは断言出来ますが、気合の入った作品ではないですね。テレビドラマの男女の絡みのシーンのように、キスをして、ベットに倒れこんだと思ったら、行為が終り、2人は天井をむいて裸で抱き合っているシーンになってしまっているというのに似てます。肝心の所が抜けてます。前技は?○○ラは?挿入は?そこを描かないと駄目ですよ!
まあ、詳しい話は後にして、この作品のストーリーですが、至って単純です。

若菜家があります。若菜克明・玲子夫妻に、二人の息子の浩介・俊平兄弟の家族ですわ。克明は自営業で会社を経営してますが、カツカツです。会社の運転資金や家のローンも延滞を繰り返し、破産寸前の状態です。玲子は、家を維持していく為に、あちこちの消費者金融に借金をしている。長男の浩介は、結婚して、奥さんが妊娠している。次男の俊平は、大学生で家出て一人暮らしをしていて、母玲子にお金を無心している。

この若菜家に事件が起こります。母の玲子の物忘れが酷く、病院で診察してみると、脳にピンポン玉位の大きさの腫瘍があり、それが脳を圧迫していた。玲子が「脳腫瘍」だという事で、即入院となるのですが、ここから、現実の世界でも当たり前のようにある事なのですが、ドロドロとした様相を呈してきます。

・家を整理してたら、玲子宛の消費者金融からの請求書とかが沢山出てくる。

・克明は経営する会社がカツカツの状態だから入院費用がない。弟の俊平も大学生の為、金がない。

・頼れるのは兄の浩介だけだが、結婚して身篭った妻がいる。そしてその妻は、今後の自分達の生活があるから、お金を出したり、玲子の見舞いに行く事を拒否している。そして、父の克明の保証人にもなっていて、克明の会社が飛べば、借金を背負う事になる。


というような材料が出揃った時が僕にとってのこの作品のピークでしたね。ストーリーの展開の仕方が、浩介の視点、俊平の視点、克明の視点と章毎に変わっていくのですが、

「そんな小賢しいのいらない!」

どんな技法を用いても、これなら大して変わらない!そんな視点変えたり何だりする必要もないような単純な展開へと向かっていきます。その後の展開が良い方へ良い方へと、想定出来る最高の結末へと向かっていき、ウットリしてる間に終了。という感じです。冒頭でも書いた通り、この作品の評価は、自分自身でも分かれたと書いたのは、小説なのに、こんな単純なハッピーエンドでいいのか?これなら、闘病記ブログ等を読んだ方がどれ程本物の涙を流せるのではないか?
良い方向へいく過程の描写が全然詳しく描かれてないので、若菜家に感情移入も出来ないし、その間の一番楽しみにしていた、浩介と嫁のバトルとか、金の工面とか、闘病記的な治療の話を省かれた事を許していいのか?とかもっともっとあるけど色々な葛藤があって、星を2個にするか、3個にするか悩みました。結局は、良い話だし、星3つにしときました。

余談ですが、この作品は、「次郎家」のパターンと似ている所があります。途中経過だけですが、「続き」でこの作品とホントにあった「次郎家」のパターンと比較してみようと思います。くだらないので、暇な方だけ見てください( -д-)ノ


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実際の次郎家のケースと比較してみます。

 ・若菜家と次郎家共に、実家が自営業。

 ・玲子が脳腫瘍で入院→母が白血病で入院

 ・玲子は偶然に「がん保険」に加入していた。→母は「がん保険」に入ってなかった。普通の保険には入っていたが、1日5,000円の入院給付金で、最長120日。合計2年位入院していたので、かなり苦しかった。しかも、白血病は「がん」の中でも1番高額の医療費がかかる。

 ・玲子の病気を期に、長男の浩介は、転職して年収900万になった。→会社の業績が傾き、次郎はリストラされた。(その後、会社は結局潰れた)しかも娘が生まれたばかりの時期。

 ・玲子は順調に回復→1年の抗癌剤治療も、再発し、再び入院。ミニ移植をする。この4年間位、かなりの高額の治療費を払い続ける。しかも、薬代もバカ高く、1日食後に3回、3錠の薬が、1錠5,000円もする。退院しても、この薬代は払い続けている。

 ・克明の会社の業績が上がり始めて、だいぶ楽になっていっている。→消費税分の税金を滞納し、父の生命保険を税務署に押えられてしまい、その後も、家も差し押さえると税務署に脅されていた。

 と、こんなに違うのですよ。次郎家を書いた方が良いのでは?と思いませんか?これが理由で、この作品の評価が迷ったのです。(゚∀゚)アヒャヒャ