
麻耶雄嵩の「隻眼の少女」です。ご紹介いただきまして、初の「麻耶作品」です。ネットで検索してみると、ファンが沢山いて、評価は高いのばかりですね。僕的な感想はというと「なかなか面白かった」という感じです。この作品は簡単に言うと、
ひなびた寒村の有力者である「琴折(ことさき)家」で起きた殺人事件に、探偵である隻眼の少女が挑む!
という典型的なミステリーです。なかなか面白かったのですが、今まで何度も読んできたジャンルだけありまして、新鮮味というものがないですね。このタイプの作品では、余程何かが飛び抜けてないと感動するような感情が沸き起こってこないです。(このジャンルに新鮮味を求めては駄目なのは分かってますが)
【主な登場人物】
・種田 静馬 大学生
・御陵 みかげ 探偵
・山科 恭一 みかげの父
・琴折 達紘 琴折家当主
比菜子 スガル・達紘の長女
伸生 比菜子の夫
昌紘 達紘の息子
紗菜子 達紘の次女
和生 比菜子の息子
春菜 比菜子の長女・三つ児
夏菜 比菜子の次女・三つ児
秋菜 比菜子の三女・三つ児
美菜子 比菜子の叔母
登 美菜子の夫
菜穂 美菜子の娘
久弥 比菜子の従兄弟・琴乃湯の主人
光恵 久弥の妻
・岩倉 辰彦 琴折家の客人
・別所 剛 刑事
・坂本 旬一 刑事
・市原 早苗 琴折家の使用人
・二ノ瀬源助 琴折家の使用人
この作品の最初のページにある【主な登場人物】をそのまま載せてみました。まず最初の事件は、「琴折家」のスガル(村に現れ、洪水を起こした「龍」を退治したとされる女性の名前。琴折家の娘が代々スガルを継いでいる)の長女である「春菜」が殺される。それがきっかけとなり、隻眼の少女である探偵の「御陵みかげ」が助手の「種田静馬」と共に、「琴折家」に入り、事件の解決に奔走します。簡単に言えば、上記の登場人物の誰かが犯人なのですよ。このような作品を読むにあたっては、
作者と読者の対決
になってくる訳です。作者は、いかに読者を厭きさせずに、読者を翻弄しながら(楽しませながら)ラストまで持っていくかが、作者としての使命な訳です。読者としては、ドキドキさせられながら、頭の中は、ストーリー半分、作者の思考半分を噛み砕きながら、犯人を予想する事を楽み、ラストでは、納得させられるような理論的で明確な理由と共に、事件が解決されるのを楽しみに読む訳です。僕的には、それプラス、自分の予想を外されながらも気持ちの良い読後感に浸れるというものが理想ですね。それが、僕的なこのジャンルでの評価となってくる訳です。
冒頭にも書きましたが、まず、この「琴折家」の中で次々起こる事件のようなものは、ホントによくあるので、材料出尽くした感がどうしても僕にはあります。やはり、「琴折家」の中での犯人探しの所は少し厭きました。作者のトラップも、もっと複雑なのが欲しかったです。(誰誰かな?なんて予想が出来なかった)主人公にも僕的には、あまり魅力を感じませんでした。あの感じなら、シリーズ化も可能なラストでしたが、今後は追うか?と問われれば微妙かもです。しかし、2つの時代を跨いでいたり、ラストの意外感は十分に楽しめる事が出来ました。(●´ω`●)
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コメント
コメント一覧 (2)
麻耶さんは京都大学在学中の21歳の時に作家としてデビューし、当時 島田荘司から高い評価を受けた作家ですが、寡作な作家で、1つの長編を発表するのに3〜4年かけて作品を完成させる作家です。おそらく次作も3年後だと思いますが、色々な意味で次作が楽しみです♪。
そうなんですか。その間は、何で食べてるのですかね?それだと専業ではやっていけない気がしますが。(くだらない疑問ですが)
いや〜、犯人は全く予想できなかったです。そうきたか!という感想でした。しかし、この閉塞感あるシチュエーションは、僕の中では、食傷気味でした。最近では舞台に広がりがある方が好きですね。
毎回、生意気ですみませんが、また何かオススメしてください(*^o^*)