togio







太朗想史郎の「トギオ」です。第8回「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作ですが、僕の評価としては「☆2つ」。ただ、偉そうに言わせてもらうと、作者に才能そのものは感じましたね。今回は「惜しい」。次に新刊が出たら、もう一度だけ騙されたつもりで買ってみてもいい――そんな位置づけの作家になりました。(高飛車かもしれないけど、そういう感覚です)

読書にはリズムがあると思ってます。しかし、この作品はそのリズムがどうにも噛み合わない。近未来SFのような世界観なので、読者は頭をフル回転させて情景を想像していく必要がある。けれど、その想像を支えるはずの世界描写が薄い。つかみどころがなく、面白さも見えてこないまま読み進めることになります。ところが、そのまま読み続けていると、突然ぐっと面白くなってくる瞬間がある。「これはいける、ここからノれるぞ」と思った途端、また尻すぼみに沈んでいく。ラストも特に余韻や衝撃があるわけでもなく、読み切ったあとの疲労感の方が強かった。総じて言うと、**「ところどころは良い」**という印象の作品でしたね。

物語は、近未来の山村で暮らす主人公「蓮沼健」が、貧困のために山に捨てられた少年「白」を拾ったことから始まります。その行いが原因で、健は村八分に遭い、村を離れ、悪事に手を染めながら生きていく。そして、晩年の白と客人の対話や、健自身の語りを通して、その生涯が明かされていく構成です。説明が雑になってしまいましたが、今の気分だとこれが限界。ただ、この作者の「書ける人感」だけは確かにある。

次作に期待したいです。(*´∇`*)

人気ブログランキングでフォロー

読書日記ランキング
読書日記ランキング

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

トギオ (宝島社文庫) [ 太朗想史郎 ]
価格:586円(税込、送料無料) (2025/11/1時点)