陪審法廷







楡周平の「陪審法廷」です。この作品はかなりお薦めです。ストーリーも面白いし、アメリカの陪審制度の勉強にもなります。僕がこの本を読んだ頃は、日本でも裁判員制度が導入されるという事で、多少話題になった時期でありまして、その時、友人達に、この本を読んでの知識しか全くないのに、アメリカの陪審制度を語り、それから類推して日本の裁判員制度もこいうものだと薀蓄を語った記憶があります。(* ̄∇ ̄*)エヘヘ (僕の今勤めている会社は、つい最近、この裁判員に選ばれて、会社を休む場合、賃金を100%保証するとのメールがきました)

ストーリー的には、主人公の1人である「パメラ」は、中米のグアテマラで生まれ、物心ついた頃はには父はなく、母親に育てられてきたのですが、母親もパメラが7歳の時に病気で死んでしまったんですね。路上生活を余技なくされたパメラは、ある時、孤児の施設に引き取られます。そして、その施設で兄のように慕っていたホセがアメリカに行くというので、一緒に連れていってもらう事になります。(アメリカでは、20歳に満たない密入国者は、強制送還されず、グリーンカードがもらえる)そして、パメラは、運良くアメリカに入国できて、国境警備隊に捕まり、施設に保護される事となるのですが、そんなパメラに養子縁組の話が舞い込むんですね。父となる男性は、医者であり、母となる女性のも看護士という恵まれた家庭だったんです。パメラは、その家庭に養子として入り、とても幸せな生活を送っていたのですが、ある夜、パメラは父親となったクレイトンに性的虐待を受けるんです。その日を境にして、パメラは3年間もの間、性的虐待を受け続けてきたんです。パメラは恵まれた家庭での、生活の崩壊を恐れた事と、大好きな母親を悲しませたくないと思い、クレイトンの性的虐待に耐えてきたのですが、我慢の限界となり、クレイトン殺害を決意するんです。
 その話を聞いた、隣に住み、家族同然に過ごしてきた幼馴染のケンイチは憤慨し、パメラに代わってクレイトン殺害を決意します。ケンイチは、完全犯罪を計画し実行に移すが、計画通りにいかず、クレイトンを殺害するものの、その場で逮捕されてしまうんです。15歳のケンイチではありますが、アメリカでは殺人を犯した場合、15歳でも成人と同じ基準で裁判にかけられるんです。ケンイチが有罪となれば第1級殺人が適用されます。適用されれば、仮釈放なしの無期懲役となる。第2級殺人でも最低25年は刑務所にいれられる。そして陪審員候補が召集され、12人の陪審員が決まり、法廷が開廷し、そして、ケンイチが無罪か有罪かの評議がなされる・・・・・・。

この作品の見所は、陪審員が選ばれてから、判決が出るまでの過程が非常に面白いです。勉強になるし、どっぷりと作品に浸ってしまう。面白いので、ぜひ読んでみてください。


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