
幸田真音の「マネー・ハッキング」です。この作品は、普通に面白かったです。少し余談なのですが、以前「ブックオフ」や「図書館」の弊害について書いたことがありました。作家にとっては、新品が買われないと印税が入らないのでデメリットもあるのですが、逆に、新品では買わなかった作家でも、ブックオフで安く売っていたから手に取り → そこから好きになり → 新刊は新品で買うようになったという、プラスの作用もあるんですよね。(僕の場合は、花村萬月がそうです)
ただ、幸田真音の場合は逆でした。最初は新品で買っていました。でも、彼女の本はブックオフに並ぶのが早く、そしてすぐに 100円棚 に落ちていく。「新品で買うのが馬鹿らしいな…」と思ってしまって、それ以降、新刊を新品で買わなくなってしまいました。ファン度としては、「絶対に新刊を追いたい」という程ではないのかもしれません。
さて、本題です。
この 「マネー・ハッキング」 は、
・希望退職制度で退職を勧められる外資系銀行の業務部門・米山志乃
・別の外資系銀行で外債ディーラーをしている・長峰卓
・コンピュータに精通した若者・後藤知哉
この三人が力を合わせて、銀行の内部ネットワークに侵入し、裏でディーリングを行うという金融サスペンスです。設定としては「そんなこと本当に可能なのか?」と専門家なら突っ込みどころはあると思います。でも、僕のような素人には、純粋にワクワクできる金融小説でした。「世界を裏から動かす金融システムの隙間に潜り込む」そんな雰囲気だけでも十分楽しめる作品です。

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